吼える銀狼
	初冠雪の白馬連峰の麓、コスモスの群生の中。特命武装検事・黒木豹介とその秘書・高浜沙霧は、半ばミイラ化した死体を発見した、その直後２人は誤認逮捕される。被害者は政界の長老・津田川剣造の秘書。津田川本人も白馬の別邸で射殺され。法相倉脇早善も狙撃された！。　弾丸には銀狼の刻印が.....!? 黒豹の生みの親・門田泰明は、”闇の総理を撃て”で鮮烈な文壇デビューを飾った。社会派サスペンス、恋愛小説と次々と衝撃作を発表し、現在は「黒豹シリーズ」に全精力を傾注している。
	”黒豹”の素顔 　この作家は、いつも心の安らぎを大自然に求めているかに見える。門田泰明 をよく知る人たちは「凄まじいばかりの激しさと、意外な穏やかさが混然一体 となった性格の持ち主」と評するのだが、なるほど黒豹シリーズに限らず、門 田作品には、その性格がよく出ているように思える。門田泰明は、徒党を組む ことを好まず、黒豹シリーズを書き始めてからは、いっそう孤独を好み、大自 然の中に身を置く機会が多くなっている。常に虚無的であり、明快であり、激 烈であり、そして孤独であるからこそ、黒豹シリーズは誕生したのかもしれな い。中学生から熟年まで、男女を問わぬ熱心な読者は、おそらく黒豹シリーズ を通して、この作家の不思議な性格に触れていることだろう。いったん敵にま わせば、黒豹のように恐ろしい男の典型なのかもしれない。
門田泰明の心のふるさと信州・安曇野にて。 「吼える銀狼」を執筆中、門田は頻繁に安曇野で過ごした。